代ゼミの富田一彦
代々木ゼミナールの富田一彦先生の英語の授業は、私が受けてきた授業の中でも、最も感銘を受けたものです。英語を論理的に解析して誰にでも納得のいく形で解説していく講義スタイルは、多くの受験生から高い評価を得ています。英語をシンプルな法則にまとめてくれているので、しっかり身につければ、どんな文章でも読みこなせる実力が付くと思います。受験英語のカリスマとしても知られています。同じく代ゼミのカリスマ的存在の西谷昇二先生よりも、私は富田先生の方が、より英語を論理的に理解できると評価してます。
但し、富田一彦先生の英語に関しては、賛否両論あります。否定派の代表的な意見としては「実用的ではない」というものがあります。しかし、私は必ずしもそうは考えません。実用英語=英会話と限定するなら、確かに富田理論のみで英会話が出来るようになることはないでしょう。しかし実用英語が英会話のみであると考えるのは視野が狭いです。
大学では、学部や専攻にもよりますが、多くの難解な論文の原文を読むことになります。つまり多くは英語です。そういった難解な英語の文章を読むことを考えると、英会話が出来る能力よりも、難解な文章を読み解くいわゆる「受験英語」を制する能力の方が、大学生にとっては「実用的」になり得るのです。受験英語の試験問題が難解で、ネイティブの人でも読みこなせないような問題を出すことを、同じように「実用的ではない」と批判する向きもあるようですが、実際には大学で必要な英語力は、そんな難解な文章を読む能力であって英会話ではありません。そんな現状において、大学受験の英語として「実用的」なのは実は富田英語なのではないでしょうか。勿論学ぶ内容によりますけどね。
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